会社経営をするにあたって、経営理念は必要なのか!?

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僕は会社経営に携わって、7年から8年ぐらい経ちます。会社の役員として、共同経営をしているのです。

今更ですが、会社経営をするにあたって、経営理念は必要なのだろうか? と考えることがあります。

 

ん~、どうなんでしょう。

会社経営を夢見る一部の大学生は、経営理念はあって当たり前だと思ってるでしょうし

上場企業や大企業の経営者は企業存続する上で経営理念は必要だと言うでしょう。

 

実際には、売上数億円から数十億円程度の中小企業で経営理念が無い会社なんてゴロゴロあります。

経営理念を従業員に浸透させる気が無い社長はゴロゴロいます。そんな中小企業の社長でも年収2000万円から3000万円程度はとってるでしょう。

 

僕が今まで勤めてきた会社でも、経営者や役員達が経営理念を持っていたか?と考えてみたら、持っていなかったと言えますね。

今までの勤め先の経営者達は、利益と数字を追及していただけでした。

 

成功する上で経営理念は必要なのか

起業するための本は書店にいけば沢山置いてあります。

どの本にも『会社には経営理念が必要である』というようなことは沢山書かれています。

 

日本には421万の企業があります。その内の99.7%は中小企業。

その多くの会社は10年から20年以内に倒産または解散しています。

 

中小企業のほとんどは、経営理念をもっていない

又は持っていても社内や従業員に浸透していない、

経営者の言動が経営理念と一致していないですね。

 

朝礼で立派な社訓や経営理念の読み上げをやらせておいてるくせに、

会社の利益を追求するために酷い営業活動を社員に強いる会社なんて、ごまんとあります。

 

中小企業にとっては経営が存続するうえで

経営理念を持っているかどうかでなく、経営者に社長力(経験、戦略、情熱、知識、知恵、人柄)があるかどうかが非常に大事です。

 

20代の若者が経験や知識なくして、起業したところで失敗する可能性は非常に高いです。

いかに、理念だけを持ったとしても、社長力を持ち合わせてないゆえに、うまくいかない可能性がおおきいのです。

 

起業するときは誰だって経営理念を考える

僕の周りでも、経営理念や立派な志を持って起業した人は多いです。

業種はIT、人材派遣の会社、不動産会社や飲食店などです。

立派な経営理念をもっていたところで、どこにでもある二番煎じの会社を創業したら簡単に淘汰されてしまいます。

やはり二番煎じの会社を作った知人の会社は簡単に2年から3年程で解散していました。

 

そして僕も、以前に勤めていた利益追求主義の会社のやり方が嫌で、もっと顧客志向で営業活動を行いたいとおもい、知人達と一緒に会社を設立しました。

起業前には事業計画書を綺麗にまとめて、会社の経営理念を3か条つくって、絶対に成功するんだという気持ちで起業しました。

 

会社設立して4年はボロボロでしたね。その4年の間に4回、5回は会社を閉じようかと考えました。

もちろん、そのボロボロの間は経営理念なんてあっても役に立たないと嘆いてました。

経営理念でなく、マーケティングの経験をもっと得てから起業すべきだったと、大きく後悔もしましたね。

理念は絶対的では無い

中小企業にとって、経営理念は絶対的なものではないでしょう。

それに会社を売ることを前提としている経営者、上場前に売却を考えているスタートアップの経営者もいるでしょう。

そのような経営者には、経営理念があるかといったら、無い方のほうが多いでしょう。

2016年でいえば、denaにiemoを売却した村田マリさんもそうでしょう。iemo等のキュレーション事業は著作権侵害等の問題が発生してサイト閉鎖になってしまいましたが。

 

経験と知識は必要

小さな会社にとって、理念よりも、経験や知識、戦略のほうが大事です。

経験や知識、戦略が不十分であると立派な経営理念があっても、小さな会社の屋台骨は簡単に揺らいでしまいます。

何もかもが不十分であれば、経営理念を持っていたとしても存続できません。

 

小さな会社の場合には、ナンバーワンになれるものやオンリーワンになれるものを持っていなければ

経営理念をもっていたとしても、良い方向に作用しないでしょう。

 

経営理念持って創業したけど僕は失敗した

僕も知人と創業をしてから1年後に大きな赤字を出し続けることになりました。

経営者の方々にとってすれば大したことないかもしれないが、ある年では毎月100万円以上の赤字が発生していました。

事業計画書を綺麗にまとめて、経営理念を創業者で共有、また経営理念等を財布や名刺入れに入れて持ち歩いていましたが

赤字を出していた年には全く役には経ってくれませんでした。

 

そりゃそうです。20代の若者が経験や知識が不足してる状態で起業したんですから。

同じ業者の会社は沢山あるわけです。

他社に比べて優れたアイデアを持ってるわけでもない、他社よりも優れたサービスを提供できてるわけでもない

ただただ、役員報酬を低く抑えて、数年間我慢するしかなかったですね。

 

結局、起業当初の経営理念や戦略は全て捨てました。

新しい役員を招き入れて、経営戦略を変更することになり、会社が存続できるようになりました。

 

理念は必ずしも必要ない

経営理念とは会社経営する上で絶対に必要なものでなく

目指す目標によっては必要になるものでしょう。

 

下記のような経営者は、経営理念を持っていなくても問題ないです。経営理念をもっていない=ダメな経営者というわけでもないです。

5年から10年先に引退予定の経営者

利益優先に経営しており、数年後にイグジットを目指してるスタートアップの経営者

家族経営で資産管理をしてる経営者

個人事業主だったが、売上が上がってしまったので仕方なく株式会社に変更した経営者

 

 

経営者や役員がどういう会社にしていきたいのか、

誰の為に会社をおこなっていきたいのか、

そこら辺がはっきりしていなければ経営理念も生まれないでしょう。

 

また、社員に理念を浸透させるためにも、経営者にもそれなりの規律や模範となる行動も求められます。

そういった規律や行動を自ら行いたくない、ズボラでだらしない経営者もいるでしょう。

 

会社を大きくしたい場合には理念が必要

従業員が多い会社や上場を目指している会社、また大企業などには経営理念が必要です。

経営指針や経営理念を全社員が共有することが大事で、社員が行動する上でのモチベーションにもなるわけです。

理念があれば、経営や行動の判断基準ともなります。

 

有名な経営学者であるピータードラッカーの下記の言葉があります。

事業存続と繁栄のために、目標を設定すべき領域は8つある。

マーケティング、イノベーション、生産性、物的資金的資源、マネジメント能力、人的資源、社会的責任、利益である。

 

利益は一つの判断基準ともなるが、利益や数字だけを追求している会社はうまくいかなくなります。小さな会社だったら、まだ舵をとりやすいかもしれませんが。

会社を大きくしたい場合には、経営理念を持った上で8つの領域の目標をしっかりと定めることが大事ですね。

業種によって、それぞれの領域に対するエネルギーを割く割合は変わってくるでしょう。

 

目指す目標による

目指す目標によっては、経営理念はあったほうが良いということです。

僕も今では、2社の経営にかかわっていますが、確固たる経営理念があるかどうかといったら、無いです。

今後その2社で従業員を増やしていったり、会社を大きくしていくことを考えたら、経営理念はおのずと必要になるでしょう。

従業員が増えてくれば、確固たる経営理念を持っていないと、うまくいかなくなる可能性が高いと思います。

 

ただし、僕は今後の人生をどうすべきか迷っていて、経営理念を持つべきか悩んでいます。

5年、10年以内に僕は役員を抜けて仕事をリタイアすることも考えているからです。

 

社員と理念を共有することが大事

経営理念が、社員の価値判断や行動の基準になるためには、社員と理念を共有することが大事です。

経営理念をもたずに利益追求主義になってしまうと、ブラック企業化してしまう可能性も高くなります。

永続的な企業をつくるためには、社員と理念を共有することが大事ですね。

それに全社員で経営理念を共有すれば、全社員が仲間意識や経営者意識をもてるでしょう。

 

 

会社経営をするにあたって、必ずしも経営理念は必要とならないです。

 

それでも永続的に会社経営をしていきたい場合や

従業員を雇って会社を大きくしていきたい場合には、早い段階で経営理念を明確化したほうが良いですね。

 

 

ただ、経営理念をはっきりと明確化することも大変なことかもしれません。

ジェームズ・C・コリンズのビジョナリーカンパニーという本には下記のように記されています。

 

基本理念は、「つくりあげる」ことも「設定する」こともできないのだ。基本理念は見つけ出すしかない。内側を見つめることによって、見つけ出すのである。

基本理念は本物でなければならない理念を模造することはできない。あるべき理念を理屈でつくりあげることはできない。

基本的価値観と目的は心の奥底で信じているものでなければならず、そうでなければ、基本理念にならない。

 

 

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