誰にとっても、宅地建物取引業免許を取得して、不動産会社を設立することは簡単です。
不動産営業をせずとも宅建免許を取得するメリットはおおいにあります。不動産の転売や物件の仕入れを行っていきたい投資家の方にとっては美味しい情報が手に入りやすく、また資産管理や賃貸管理をおこなっていきたい資産家の方にとって、宅建免許を取得しておくことで税制上有利に働かせることもできます。
それに宅建免許を取得することで、業者しかみれないレインズの閲覧、業者間サイトの閲覧が出来るようになります。別途、利用料はかかりますが・・・
それでも、一般には出てこない不動産の情報が閲覧できることは、とてもメリットが大きいと思います。
今回の記事は宅建免許を取得する方、不動産会社を設立したい方、興味がある方向けに書きましたので、ぜひ御参考くださいませ。
不動産会社は簡単に設立できる
宅地建物取引主任士の資格をもっていれば、簡単に設立できます。
もちろん、宅建免許を取得する費用、事務所を借りる費用などは必要となってきますが・・・
不動産営業マンは独立を夢見る人が多いです。
- 働いている会社がブラックだから
- 独立して収入をあげたいから
- 自由に働きたいから
- 自分が社長となって、不動産会社を設立したいから
それでも、なかなか独立できないのは、宅建免許の費用、事務所費用などの独立するための費用がなかなか貯まらないからです。
東京で独立する場合には、賃貸業であれば600万円から800万円、不動産売買の仲介であれば800万円から1000万円、不動産販売業であれば2000万円から3000万円は独立資金として必要になってきます。
宅地建物取引主任士の資格
専任の宅地建物取引主任士がいないと、宅建業免許は取得できません。
なるべく、社長が宅地建物取引主任士の資格を取得して、専任の宅地建物取引主任士として申請したほうが良いでしょう。もしも、取引主任士に辞められてしまった場合、不動産業が継続できなくなってしまいますからね。
でも、意外と不動産会社の社長が宅建主任の資格を持っていないケース多いんですよね。
宅建免許の費用
宅建協会や不動産協会へ入会する場合には、弁済業務保証金分担金などがかかってきます。
7年前当時に宅建免許を取得するための総費用はだいたい200万円近くは払ったと思います。
あとは毎年、年会費やらなんやらで7万円から8万円位払っています。
申請書類はダウンロードできる
宅建免許を取得するための申請書類は下記のページからダウンロードできます。
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/sinsei/491menkyo00.htm
1時間から2時間ぐらいで事務所でサーっと書いて、そのまま都庁に持って行った記憶があります。
そんなに難しくありません。都庁の都市整備局に行くと、宅建免許の新規取得や更新の手続きで来てる方は多いです。窓口の方にチェックもしてもらえます。その場で修正して、書き直してる方も多いですからね。
ただ、必要書類だけは忘れないようにしないといけません
営業開始までの流れ
実際に僕の場合には、2人で不動産会社を設立しました。
記憶があいまいではありますが、下記のような流れだったかと思います。
- まずは個人で事務所を申し込む、契約する
- 賃貸事務所の審査が通った段階で、司法書士に会社登記の依頼をする
- 事務所契約開始日(10月末)には、都庁に行って手続き&宅建協会の加入手続きをする
- 12月の上旬には営業許可が下りるだろうとのことだったので、1か月間ちょっと暇になってました
- 営業許可が下りるまでの1か月間は、内装準備、ポータルサイトの申し込み、ホームページの制作依頼など行ってました
不動産会社設立するための費用
ん~いくらぐらいかかったろう。ざっと簡単にまとめてみますと、こんな感じかな
内装や設備代は電話機4台やパソコン複数を所有していたし、ホームセンターで調達して自分たちで内装を施したため、安くすんでますね。
宅建免許取得費用 200万円
事務所の初期費用 180万円
内装・設備代 40万円
会社登記費用 30万円
ホームページ制作費用 60万円
約500万円ほどかかってますね。
もしも、賃貸仲介で起業する場合には、9月から10月ごろに事務所を借りて、12月ごろに営業許可が下りれば、繁忙期に合わせられるんではないでしょうか。Athomeやsuumoなどのポータルサイトは2か月後から3か月後の後払いですからね。初期にかかってくる費用さえ支払いができていれば、十分にしのげるかと思います。
不動産売買や販売業で起業する場合には、顧客や売り物件、人脈等のネットワークをもってる状態でスタートしないと厳しいですね。
事務所借りてから1か月半位かかった
僕の場合には10月下旬に事務所の入居開始で12月上旬に営業許可が下りましたので、1か月半ほどかかりましたね。でも、家主さんには1週間分のフリーレントをつけてもらっていました。実際には11月1日賃料発生でしたからね。
営業が開始できるまでの1か月半でも、沢山することはあると思います。
ホームページ制作依頼、内装準備、会社ロゴの作成、知り合いへの告知、等々、この創業時が一番ワクワクする時期ではないでしょうか。少なからず不安もあるでしょうけどね。
長年不動産会社で働いて培った実力を思いっきり発揮してやるんだ!という気持ちは誰しもあるはずですから。
不動産起業する人は多い
僕の周りでも不動産会社を設立する人は多いです。
不動産会社ってブラックの会社が多いから、はやく抜け出して独立したいという気持ちが昂るのでしょう。
でも、はたから見てて、一緒に働いていた同僚や友人と起業するっていうのは、ちょっと安易かなぁと思ってしまいますね。
役割がしっかりと分かれているのであれば、一緒に起業スタートしても良いでしょうが。
ただ一人で起業するのが不安で自信がない・・・責任が持ちきれないとかだったら、起業はやめたほうがいいと思いますけどね。
同じ役割で対等な立場の営業マン二人が一緒に起業するのはやめたほうがよいです。それぞれが起業した方が良いに決まってます。
資金調達の担当、営業の担当、仕入れや事務の担当、設計や建築の担当といったように役割が明確に分かれていないと、後で揉めてしまう可能性高いと思うんですよね。
出資割合や肩書(社長なのか、専務なのか)、利益の取り分(報酬の額)、なんやらかんやでね…
宅建免許の取得はオススメ
僕がIT業や飲食業、別の業で起業をしていたとしても、宅建業は取得しておきたいですね。
どんなビジネスでも、賃貸情報、売買情報が川上の情報として手に入るんだったら、おいしいですからね。
宅建業者だからこそ、市場に出回る前の川上の情報が手に入るんです。
宅建業は廃業率も高い
宅建免許は費用さえ支払いができれば、簡単に取得できるため
開業率、廃業率も高いと思います。だって、以前僕が勤めていた会社や知り合いの会社、けっこう潰れてますからね。マンション販売の会社、賃貸仲介の会社でしたが・・・
廃業の理由はリーマンショックで打撃をくらった、働いてきた営業のキーマンが独立した、社長が会社を身売りした、競合が増えて潰れた・・・
誰でも不動産会社は起業できるけれども、相当の能力が無いと、10年、20年と維持していくのは大変かもしれません。