家が売れない

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

住宅を売るために必死になって営業活動をしてた20代のあの頃。

大学を卒業して、マンション販売の会社に入社して飛び込み営業や電話営業を毎日やっていた。

1日中、賃貸マンションやアパートに飛び込み営業をして、週に1本アポイントがとれるかどうか。成約は1月に1本あるかどうか。

家に帰ったら、住宅営業に関する本を読み漁っていた。それだけでなく、営業関連の本や自己啓発の本も読んでいた。

 

佐藤昌弘の【凡人が最強営業マンに代わる魔法のセールストーク】、八木猛の【訪問しないで3倍売れる!】、松岡在丸の【こんな売り方もあるのか?!】

マンション販売の会社に勤めていた営業マン当時は、上記の本を読んで実践していた。

ニュースレターや手紙などを見込み客に送付して成約率をあげるといった内容なのだが、

 

マンション販売の飛び込み営業や電話営業にまったく役にたたなかった・・・

飛び込み営業で会話が成り立ったお客さんに、ニュースレターや手紙を一方的に沢山おくっていたけど、成果ゼロw

フツウに住宅チラシをつくって、近隣のマンションにポスティングしまくったほうが効果あったな。

 

外国人著書の本も読んでいた。

営業の世界では有名な本だろうけども、フランク・ベドガーの【私はどうして販売外交に成功したか】や、ジョー・ジラードの【私に売れないモノはない!】などだ。

まあ、その時、そういった本を読んで、俺自身のやる気スイッチを入れていた。

けれども、営業がうまくできるようになったか? と言われれば、そんなことはない。

 

20代の頃なんて、経験や知識もなく、交渉がまともに出来なかった。

なんとか笑顔を沢山つくって、アポを1件でも多くとって、同行してくれる課長に交渉してもらってただけだ。

 

今年で34歳になるのだが、二度と飛び込み営業なんてやらない。あんなんで、家が売れるか。

 

30代になって思うことは、住宅(家)が売れるかどうかは、営業マンの交渉力はさほど関係ないということだ。

それよりも、広告力(インターネット)が大事だと思う。

 

 

今、どの世代層でもインターネットで物件情報が沢山入手できる時代にあり、チラシや飛び込み等の販売活動なんて古すぎてナンセンスだ。

インターネットで簡単に情報を入手できることから、営業マンがいなくとも、物件のメリット・デメリットを判断できるようになってる。

 

 

ただし、同じ物件でも、担当する営業マンによっては売れるまでに時間がかかることもあれば、あっさりと売ってくれることもあるだろう。

経験値が低い新卒の営業マンが担当することになったら、最悪になることもある。

営業マンが物件の価値、メリット、デメリットを理解しているかどうか

競合物件の有無、価格はどれぐらいかどうか

購入時のサービス、アフターケアは良いかどうか

 

営業マンに熱意(意欲)・知識(経験)・誠意(サービス)が無いと、お客さんが離れてしまうことがある。

 

ここまでは、東京の物件の話。

 

 

他県の物件の話となると、営業マンの熱意や知識、誠意とか、そんなん全く関係ない。

 

そもそも、住宅需要がまったくないのだから、家が売れない。

どんなに不動産会社が頑張っても、売れない

営業マンが頑張っても、売れない。

 

値段を下げても売れない。

 

そう売れないのだ・・・!!!

 

 

俺はこの3ヶ月で、他県の家を数戸売り出している。

 

担当してくれている営業マンによると、まったく反響が無いとのこと。

 

価格はすんごい安い。めっちゃ安い。

 

おっそろしいことに、3ヶ月で反響ゼロの物件もある。

 

 

めっちゃ、泣きたくなる…

 

 

家が売れるかどうかは、結局、その地域に住宅需要があるかどうかなのだ。

 

 

需要が無ければ、家を売ることは無理だ。

 

あきらめるしかない….

 

 

東京だったら、売れる。

価格が安ければ、どんなにボロボロの家でも売れる。

連棟式の家でも、借地権の家でも、再建築不可の家でも、売れてしまう。

 

23区の物件だったら、高く売ることも可能だ。

どんなにボロボロの物件でも。

 

東京23区の中古住宅は需要があります。23区内であれば、駐車場が無い一戸建てや築古マンションでも十分に売却できます。

23区内の物件で需要はあるのに、内覧者や購入希望者が少ない場合には、相場より価格が高すぎる傾向があります。

家・物件・不動産が売れない場合に売主がとるべき対応

引用元:https://www.ie-urutaro.com/333

 

他県の家だと、そうは問屋がおろさない。

 

都心まで通勤が1時間程度の地域ならば問題ないのだが、1時間半以上かかる地域だとすると売るに売れない。

 

もちろん、一部の栄えている地域は売れるさ。千葉県でいうならば、柏とか松戸とか、船橋とか。

でも、その他多くの地域は売るのがむずかしい…奥地にいくと、悲惨な地域が沢山ある。

 

千葉県だけではない。埼玉県や神奈川県でも、そういった地域が多い。

 

だから、実家が都心まで通勤2時間以上かかる地域だったとしたら、将来相続すると、大変だわな。

だって、売れないんだもの…

 

全国の空き家問題は本当に深刻になってくる。

 

 

65歳から69歳の人口が多い年代が、今後10年間でぼんぼん死んでいくだろう。

その息子や娘たちが、親の家を相続して維持管理に苦労する。

相続放棄したくても簡単には出来ない。

 

相続をしたときに、「あれ…家って、売ることができないんだな…」ってはじめて思い知らされるのだ。

 

家を寄付したくても寄付できない…

売ることもできないし、毎年、税金だけは支払わなくてはいけない。

管理も大変。近隣から苦情がきてしまうこともある。

 

 

どんなに敷地が大きくとも、まったく自慢にはならない。固定資産税が高くなるだけ。

むしろ、敷地が大きければ大きい程に売りづらくなる。分筆して売ろうとしても、売れない。

 

建て替えやリフォームをされていない昭和築の家を相続することになったら、もっと絶望的だ…(ーー;)

 

売れないことを、価格のせいにしてはいけない

売れないことを、不動産会社のせいにしてはいけない

売れないことを、物件のせいにしてはいけない

 

安心してほしい。売れないのは、あなたの家だけではない。

 

全国的にいうと、家が売れない地域のほうが圧倒的に多い。

 

 

こうなったら、国のせいにしよう。

いや、国のせいにする人がどんどん増えてくるはず。

 

不動産を所有しているだけで、税金が発生する。

放棄したくても放棄できない。

処分できない負債を抱えているようなもので、辛い人も多い。

 

俺が所有している物件でも、ほぼ0円で売りに出しているのに、まったく反響がない物件があるもの(ーー;)

そんな物件の税金は毎年5万円かかる…

 

 

東京は問題無いんだよ。

問題は他県の家だ。

 

 

逆に考えれば、儲けられる人も出てくるだろうな。

 

空き地空き家が沢山増えてくる、そして二束三文でもいいから売りたいという人も沢山あらわれる。

 

それだけでなく、登記費用や向こう数年分の税金も負担するから、引き取ってほしいという人も沢山あらわれる。

 

空き地空き家がタダ同然で手に入る時代が本格的に突入するということだ。今、現在すでにそうなってきてる。

 

他県の土地建物を有効活用できるビジネスが生まれれば面白い。

太陽光発電のビジネスは、近くに電柱がある・平坦な土地・上物が無い・一定規模の土地の大きさがある等の条件を満たしていないと難しい。

住宅需要がない土地に、アパートやマンション等の収益物件を建てても、意味がない。

 

 

全国の空き地空き家をうまく有効活用できるビジネスがあれば面白いんだけどな。とくに住宅需要が無い地域の家。

なにか、ないものだろうか…

  • このエントリーをはてなブックマークに追加