独立・起業失敗した馬鹿野郎たちの話【ブログ】

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起業や独立なんて簡単にするもんじゃない。夢をみるもんじゃない。格好良いものでもないのだから。

大手の会社員のままでいるか、公務員でもなったほうがいい。そっちのほうが順風満帆の人生になるだろう。

 

起業することは、小さい船で海を航海を始めるようなものだ。航海するための知識や知恵、経験が無ければ、簡単に沈没してしまう。

男ならば起業に憧れる人もいるから、起業に夢みてしまう気持ちはわかる。どの業種でも、起業を夢見ちゃう人は沢山いる。

 

酷なことに、今の時代起業することがめちゃめちゃ簡単になっているんだよね。

個人事業で独立すれば、届出や許可さえ取得できれば最低限の費用で独立できてしまう

株式会社だって1円から作れてしまう。まあ、登記するための費用は20万円以上かかるだろうけど。

 

ちなみに、僕の周りでは起業失敗が多い

起業失敗する人の共通点があるんだよね。

僕の周りで起業失敗してる人の共通点として、下記があげられる

・知識や知恵、経験が足りない

・今の仕事や状況でうだつがあがらないから独立したがってる

・資金が十分に無い

・自信過剰で人の意見を受け入れない

 

あなたは該当していませんか?

 

気持ちや熱意があるだけで起業するもんなら、簡単にその心は折れてしまうことになりますよ。

 

 

飲食店を開業した友人

2015年に麻布十番に居酒屋をオープンさせた友人がいる。

オープンメンバーの1人である加藤(仮名)という男は、僕の会社員時代の中途入社した時の同期である。

年齢は39歳で、飲食店を開業失敗した彼は再就職することも難しいだろう。

 

彼は飲食店で働いた経験が殆どないのに、飲食店を開業した。

彼の料理経験は、子供の頃に親の料理をよく手伝っていただけ。それでも、彼は料理の技術がプロ並みにあると過信している。

山田さん(仮名)という恵比寿のピザ屋で働いていた店長を誘って、彼は二人で独立したのだ。

 

資金は200万円。その資金は山田さんの彼女から借りたお金。

この時点で、失敗することは誰からしてもわかるだろう。彼ら二人は自己資金無しで開業したという、とんでもない馬鹿野郎たちなのだ。

 

僕は加藤が飲食店を独立する前に、どこかのお店で修業をしてから独立したほうがいいのではないかと、何度も説得を試みた。

でも、まったく聞く耳を持ってくれなかった。

よくよく考えてみれば加藤にとって、独立失敗しても痛手は無い。何故なら、資金は彼が出すわけではないのだから。

 

家賃は15万円の雑居ビルの1室。エレベーター無しの5階にある飲食店だ。エレベーター無しの5階の飲食店なんて聞いたことないぞ・・・おいおい笑

約8帖ほどのスペースにテーブル2席、小さいバルコニーに1席ある。

店内に2席しかないのに、どうやって儲けるんだよ・・・・(*´ω`)

 

彼らが麻布十番に居酒屋を出してから、すでに2年経つ。

 

何故・・・こんな物件を彼らは選んでしまったのだろうか。

まず、物件選びで失敗していたようだな・・・(-ω-)

 

私は友人として、過去に4回から5回ほど彼らのお店に足を運んだことがある。

うーん、味はクソまずい|д゚) 自分の手料理を食べてるような感覚になってくる。ちなみに、僕は料理下手です。

3回目からは料理を頼まずに、酒と乾きものだけを頼むようにしたぐらいだ。

 

なんというか、すべての料理が、まずいんだよなぁ。

飲食店経験無い者が独立したわけだから、しょうがないか。

山田さんは飲食店の経験はあるといっても、小さなお店のピザ屋で働いていただけだ。

 

 

 

飲食店とは、こんなド素人2人でも簡単に独立しちゃっていいものなのだろうか。

 

しかし、考えようによっては面白い。飲食店経験が無い者でも、お店が2年持っているのだから。

 

開業してから2年経ってもお客さんが1人も来ない日は多いようだ。

 

当初の売り上げは月間100万円を目標としていたそうである。内訳として、家賃15万円、雑費4万円、仕入れ20万円、広告費6万円、給料20万円ずつ(2人)

1日あたりの売り上げが3万いけば余裕! なんて言ってたもんなぁ~

現実は、月間売上が15万円から20万円って言ってたなぁ。起業してから2年間毎月赤字である。家賃と雑費だけで毎月飛んじゃうわけだ。

もちろん、まともに仕入れができなくなる。仕入れてもお客さんが来なければ、食材を腐らせちゃうだけだからね。

だって、彼のお店に行ったときに、メニューにある食べ物の1/3は 『今日は終わっちゃいました!』 なんて言われるんだもの(笑)

やっぱり、仕入れができてないのよ~

 

現在のお店の状況はtabelogやグルナビ等への支払いが出来なくなってしまい、

仕入れ先への支払い、物件の家賃等も滞ってしまいってるようだ。保証会社からは催促電話がきてるらしい。

さらには本人達はクレジットカードのショッピングやキャッシング、消費者金融など、2人とも借入が200万円を超えているらしい

 

まだ、お店は潰れていないが、おそらく6月から7月には無くなってしまうだろう。

崩壊の兆しとして、ここ数か月の支払いが滞っているだけではない。

・お店の営業時間5時から12時までを、7時から12時までに変更している。彼らが日中はアルバイトをして、営業時間をおくらせているのだ・・・(*_*;本末転倒じゃ

・共同経営してるのだが、すでにお互いに悪口を言い合っている。

・開業前からの常連が来なくなっている。(彼らが以前働いていたピザ屋のお客さん等)

・すでに加藤は、別のビジネスのことを考えている

 

加藤が手に職がほしいために、居酒屋を開業したのがいけなかったのだろう(*´ω`)

誘われて乗ってしまった山田さんにも、責任はあるわけだが。

 

その飲食店のダメ出しをするとしたら

物件選びが悪い(家賃15万円、エレベーター無し5F、お店が狭い)

居酒屋、料理屋の料理人経験者がいない

開業資金が200万円しかなかった

食べログに至高の料理とうたっている(クソまずいのに・・・)

 

飲食店は、未経験者がやらないでほしい。まずいものを提供されて喜ぶ客はいない。

 

 

本当に料理がうまい人、サービスが出来る人は飲食店で独立すれば簡単に成功するんじゃないかな?(笑)

 

ここ数か月、崩壊しきってる彼らはお客さんに対して、数百円から1000円単位で小さな会計の上乗せをしているから、イラっときて

まあ、ボロクソに書いてしまったが、特定できる情報はないのでばれないだろうw

 

そんなことをしていれば、細かいお客さんだったら、二度と来てくれなくなるだろうに。

 

 

不動産会社で独立した知人

太田君(仮名)、35歳。

彼は3年前に不動産の賃貸会社を表参道に開業させた。場所は駅から徒歩5分、人通りもある好立地のところだ。

ただ、空中店舗なので、基本的にはインターネット集客がメインとなってくる。

 

彼もまた不動産の経験が少ないのに、起業をした。

20代の頃に賃貸会社で働いていたようだが、独立する前の数年間は別業種で働いていたようだ。

別業種の仕事である程度の開業資金を貯めたようだ。

 

資金1500万円

表参道駅から徒歩5分、家賃30万円

従業員2名

お客さんをすでに抱えている

 

太田君の場合には、別業種で働いていたため、その人脈を賃貸業に多少は活かせたようだ。

それでも、わずか2年で倒産してしまった。

賃貸業は空中店舗であれば、開業資金や運転資金はそんなに求められない。

かかる費用は広告費や人件費ぐらいなのだから。

 

自己資金は1500万円あり、従業員は信頼できる後輩のようだったから、

僕は彼が成功するだろうと予測していた・・・・

 

しかし、suumoやathome等の広告掲載費、seo対策費、ホームページ制作費など思った以上に資金がかかったようだ。

 

彼が20代の頃に働いていた不動産屋のやり方は、不動産サイトにオトリ物件等を掲載して、集客するというやり方。

しかし、今ではsuumoやathome等ではオトリ物件などの取り締まりが厳しく、そのやり方は通じない。

 

彼が独立した頃には、その手法は使うことはできなくなっていたので、結果的に毎月数十万円という赤字をつくるだけの会社になってしまったのだ。

起業してから2年後に彼は不動産事件を起こして逮捕されてしまい、あえなく会社はなくなってしまった。

 

 

起業失敗の理由

起業失敗者の共通点として、冒頭でも下記のようにあげた

・知識や知恵、経験が足りない

・今の仕事や状況でうだつがあがらないから独立したがってる

・資金が十分に無い

・自信過剰で人の意見を受け入れない

 

 

この二人の失敗していく様を間近で見ていた時に思った共通点はその他にも下記があげられる。

 

▼失敗を挽回するための意欲が無い

加藤にいたっては、飲食店を独立してから数か月しか経っていないのに、他のビジネスを模索していた。

太田くんも、起業1年後に賃貸で稼げないとわかってから、従業員に賃貸業を任せて、本人は別業種で稼ごうとしていた。

 

何故、彼らはもっと失敗の要因を掘り下げて分析しなかったのだろう。そして、経営者として改善策を講じなかったのだろうか。

 

▼理念が全くない

加藤は飲食店をつくって美味しいものを提供したい、お客さんに喜んでもらいたいという考えは全くなかった。

それどころか、お客さんの文句ばかりをよく聞かされたものである。仮にも経営者なのに・・・

太田君は金儲けが目的で不動産会社をつくったからな。

 

▼アドバイザーがいなかった

彼らの周りには、すでに成功してるアドバイザーや先輩がいなかった。

起業成功するためにも、成功してる人やアドバイスをくれる人は非常に大切だ。

 

 

起業して失敗した彼らのいまは・・・

39歳の加藤君は、チラシ配りのアルバイトをしている。

そして、10歳離れている彼女と同棲しながら、マンションの家賃は彼女に払ってもらい、なんとか今の生活を凌いでいるようだ。

まだ彼はあきらめていない。

 

加藤 「お店が失敗した原因は麻布十番という場所にお店を出したことが悪かった。山手線沿いにお店を出せば成功したはず!」

 

なんてまだ勘違いしている。クソまずい味がいけなかったんだよ・・・

 

35歳の太田君は何をしているのだろう。執行猶予がついたので、シャバで何かしらの仕事をしているとは思うが。

彼の行方はわからない。

 

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